奨学生OG 松原妙華さんの声

大学院第3期生 (2011年度採用)・現東京大学情報学環社会情報学圏助教

大学院時代、休学もやむを得ないほど困っていた私を援助してくれたのが古野奨学金でした。奨学金すべてを生活費に充て、なんとか博士課程に進学し、その後も生活が行き詰まった際に約1年間学寮でお世話になりました。他人から「お金がないくせに研究なんて」と言われたこともありましたが、助教として就職が決まった時、ずっと見守ってくれていた理事長はじめ事務局の皆さんが家族のように喜んでくださったことは、今日の自分の糧になっています。運良くここまで研究の道を進んでこられたのも貴財団の経済的・学術的支援のおかげです。ひとりでも多くの学生が経済苦に負けることなく、また、澆薄なまなざしに臆することなく、学問の道に進めることを心より願っています。

東京大学情報学環社会情報学圏助教 松原妙華